深夜に帰宅して、部屋で一人で泣いた。
私はなぜこんなに追い込まれているのか。
労働だけなら、あるいは文化(趣味)だけなら、こんなに追い込まれることはなかった。
フルタイムの正社員勤務、最初から無理ゲーじゃない!?
本のタイトルが天才的
本書を読み終わって1番最初に思ったことは、「タイトルが素晴らしい」だった。
本のタイトルは重要だと思う。読者が一番最初に目にするのが表紙とタイトル。
その本を手に取るかどうか、最初の関門と言える。
何より「本のタイトルは読後の評価にまで影響する」ということは、最近学んだばかり。
ではなぜこの本のタイトルが素晴らしいと感じたのか。
読者にとって、とても都合の良いタイトルになっているからだ。
「読書ができないのは労働のせい」と断言してくれるタイトル。
こんなに都合の良いことってある?
読書が捗らないのは私たちのせいじゃない。
私たちのやる気がないからでも、私たちが怠けているからでもなくて、全ては労働のせいと断言している。
だからこの本は、「読書している人」だけじゃなくて「読書ができない人」も手に取っている。
「読書はできていないけど、読書したい気持ちはある人」
多分こちらの方が、「読書している人」より多数派だ。
30万部売り上げているらしいけど、多分30万人が読んでいるわけじゃない。
「読書したい気持ちだけある人」は、やっぱり読まないと思うから。
SNSでも「買ったけど働いてるから読めない」と自虐している人たちを見かける。
物凄く面白い現象だと思う。
三宅さんが考えたのか編集の方が考えたのか知らないけれど、天才的すぎん?
労働と文化の両立について
「働くことと文化の両立」は、最近の私にとっても重大なテーマだ。
私にとって文化とは、読書であり、バレエであり、外出や旅行であったりする。
アートや映画、動画を観ることも含まれる。
つまりは仕事以外で、趣味を含めた人生を豊かに(あるいは充実)させるものたち。
「時間は有限で、時間の積み重ねが人生で」と考えると、正社員勤務の人にとっては労働の比重が重すぎる。
私がニートになることばかり考えていて、あまつさえそのための貯金までしているのはこのテーマのせいだ。
つまり、両立は困難というのが答えである。悲しい。
だから私は労働を辞めたい。
長い人生の中で、少しくらい労働をしない期間があったっていいじゃないかと思う。
本書では答えの一つとして「半身で働く」というワードが提示されている。
これも魅力的な答えである。ただし具体性に欠ける。
自分で実行するならば、自分の人生に合わせてもっと具体案が必要になる。
私がしている正社員労働は、残業が少ないし有給も消化できている。
それでも時間が足りないと感じる。
「文化にどれだけの時間を費やしたいか」は個人差がかなり大きい。
そして私は多分、費やしたい時間が多いほうだと思う。
だから足りない。
だけど今の業種でもっと労働時間を減らそうとすれば、それは正社員を降りるということになってしまう。
そして生活費という問題に直面する。
これって資本主義社会の弊害なのでは……?
つらい。
本当は転職(会社を変えるだけでなく業種転換)も視野に入れるべきなのかも知れないけれど、「ここまで専門職極めちゃうとなんか今更面倒だよね」というのが正直な気持ち。
「本を読みたい気持ちだけある人」と同じ現象。
「転職したい気持ちだけある人」です私。
今更業種転換するより、一旦ニートになって、満足したら同じ業種に再就職するほうが遥かにラクという現実。
だから「退職したい気持ちだけある人」でもある。
本棚を見上げれば、まだ読めていない、これから読みたい本たちがズラッと並んでいる。
ニートになったら、私はどれくらいのペースでこの本たちを読むのだろうか。
ゴロゴロダラダラ、スマホを眺めて日々を過ごしてしまいやしないか?
私は私がどれだけ怠惰な人間か知っている。
だから怖い。
労働を断ち切ったとき、その時間をどれだけ文化にまわせるのだろう。
案外労働している方が、隙間時間に必死に本を読んでいたりするのかも知れない。
ニートじゃなくて、週3日くらい働くフリーターになるべきか?
頑張りすぎると人は壊れる
自分を追い込んでいるのは自分。
身に覚えがありすぎる。
自己責任と自己決定の重視。
燃え尽き症候群、バーンアウトは、私もつい最近経験したばかり。しかも2回も。
まさに労働と文化(バレエの発表)を無理矢理両立させたことで起こった。
本書で紹介されていたジョナサン・マレシックの『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』は、いずれ読んでみたいと思っている。
こうやってまた、読みたいのに読めていない本が増えていく。
キリがない……
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を手に取った人たち
つまり私たちのことなんだけど。
読んだ人も、読めてない人も、考えるべきことは多分同じ。
労働の比重を軽くしなければいけない。
そう望んでいるから、この本を手に取った人が多いはずだ。
労働と文化の両立が、できていないと感じるからこの本に惹かれる。
全員は無理でも、模索すれば実現できる人も少しは増える。
少しずつでも増えれば、きっと社会はそちらへ変わっていくんだと思う。
そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。
お疲れ様でした!