Daydream

全ては泡沫のごとく、ただ溶けて消えていくだけ。。。

【眠れなくなる宇宙のはなし】はわかりやすくてスッキリ眠れた(著者:佐藤勝彦)


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進撃の巨人』が北欧神話を元に描かれていることを初めて知ったw

【宇宙のはなし】は奥が深い。

【眠れなくなる宇宙のはなし】は無知な私にピッタリの本だった

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私にしては珍しく、この本は事前に口コミを調べてから購入した。

それが功を奏した。

口コミ内容は“面白い”と“つまらない”が真っ二つ。

この本は多分、タイトルが悪いw

理系向きではなく文系向き。理科ではなく社会。

事前に調べただけあって、私自身は面白く読むことができた。

【眠れなくなる宇宙のはなし】。良いタイトルだと思う。

私も最初、このタイトルに惹かれて本書を手に取った。

けれどもこのタイトル、見る人によって想像する本の内容が随分変わる。

【宇宙】と聞いて何を想像するか。

物理学。天文学。小難しい科学の話。

そういったことを想像してこの本を読むと、肩透かしを喰らう。

とてもつまらない気持ちになるだろうし、あまつさえ怒りを覚えても不思議ではない。

私が読んだ感じでは、この本は【歴史】の本だ。

古代まで遡り、人々が【宇宙】に対してどう接してきたか、どう解釈してきたか。

その歴史を辿る本。

神話とか、占いの話まで書いてあるような本だ。

理系の人が求めるような内容ではないことは想像に難くない。

ついでに言うなら、著者の趣味が丸出しの本。

宇宙物理学者で、恐らく天文学が好きで、恐らくロマン溢れる歴史的エピソードも含めて大好きなのだろうなというのが、ひしひしと伝わってくる一冊であった。

とにかくだ。

文系向きかはさて置き、理系向きではないことは確かなのである。

万有引力の法則や相対性理論が、おバカさんな私にもわかるように書かれている良書でもある。

進撃の巨人北欧神話

つい先日、ついに完結した進撃の巨人

私自身も無事コミック最終巻を購入し、最後まで読み抜けた。

終わってから初めて知った。

本書を読んで初めて知った。

進撃の巨人北欧神話を元に描かれている。

私が無知なだけなのか。

世間的には常識なのか。

少なくとも私は、あの【巨人】は諫山創さんの完全なる創作だと思っていた(恥)。

 

『宇宙の始まり』について考えることは、『世界の始まり』について考えることと同義だ。

私たちのいるこの世界は、果たしてどうやってできたのか。

古代の人々がそれについてどう考えたのか、各地に伝わる創世神話を見ればわかるのだという。

アイスランドなどに伝わる北欧神話では、灼熱の世界の熱によって氷の世界の霜が溶け、その滴から巨人ユミルが生まれたとされている。

ユミルは神々と対立し、ついには殺されてしまう。

そうしてユミルの血は海となり、身体は大地に、骨は山脈に、頭蓋骨は天空になって、世界が創られたとされている。

 

 

ゆ、ユミルの民ぃぃぃ~!?

 

 

【宇宙】の本を読みながら、そんな感想を心の中で叫んでいたのは私ですw

個人的にはこれだけでも十分興味深いエピソードであった。

交通事故を起こしやすい星座がある!?

星占いは《眉唾もの》と断言している著者。

私自身もそれには全くもって同意なのだが、それでも興味深くというか気になってというか…

心に残ってしまうのは何故なのか……(再び恥)。

天の現象から吉凶を占う占星術

そもそも天空の事象と地上の事象を結びつけて考えるのは、古代の人々が宇宙について無知な分、宇宙を身近に感じていたからだろうというのが著者の考えです。

知らないからこそ身近に感じられる。

確かにそれはありそうだけど、佐藤さんはやっぱりロマンチストだなと思ってしまった(笑)

 

さて、カナダのとある保険見積もりサービス会社のお話。

交通事故を起こしやすい星座があるという報告書をまとめたんだそう。

その報告書によれば……

交通事故を最も起こしやすいドライバーの星座はズバリ、てんびん座

てんびん座の人は『バランスとコンセンサスを望み、素早い判断は好まない』からだそう。

次いで『衝動的な』みずがめ座、『自己優先的な性質を持つ』おひつじ座が第三位。

ちょっとドキドキしちゃいますね。私はこの3つの星座には該当しませんw

これについて著者は、『笑ってしまいそうですが、もし本当に星座によって保険料率が変わってしまったら笑いごとではすまされない』と語っています。

むしろその方が笑えるのでは…と、私なんかは思ってしまうw

尚、この報告書がエビデンスに基づいて作成されたものなのかどうかは本書では触れられていない。

統計とったんだろうか……。

宇宙の歴史というか、宇宙について考えた我々人間の歴史

よく考えれば当たり前なのだ。

宇宙については、その歴史を語れるほど多くのことが解明されているわけではない。

その殆どが、“わからない”の一言に帰結してしまうのだから。

古代の人々がどのように宇宙に想いを馳せたのか。

時代の移り変わりと、これまで提唱されきた様々な宇宙論、宗教との関わりなど。

物理学や天文学がわからない人でも楽しめるエピソードばかりなので、気になる人はぜひ読んでみて。

難しいことがわかりやすく書かれていて、佐藤勝彦さんは文才あるなぁと思った。

難しい話が出るたびに挿し込まれる手書き風の可愛い絵もポイント高い。

『物体があると空間が曲がる』って話、言葉では知ってたけどずっと意味不明だった。

『空間が曲がる』って理解できなかったんだけど、この本で初めてイメージが掴めたのは凄いことだと個人的には思っている。

 

そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。

お疲れさまでした!