
2024年に読んで面白かった本たち。
タイトルだけじゃ面白さは伝わらないよなぁ……と思い、今年も書いていく。
- 【小説部門】1.『屍鬼』小野不由美
- 【小説部門】2.『ヨモツイクサ』知念実希人
- 【小説部門】3.『罪の余白』芦沢央
- 【小説部門】4.『鈴木ごっこ』木下半太
- 【小説部門】5.『パッとしない子』辻村深月
- 【ラノベ部門】6.『幼女戦記』カルロ・ゼン
- 【ラノベ部門】7.『かくりよの宿飯』友麻碧
- 【その他部門】8.『「好き」を言語化する技術』三宅香帆
- 【その他部門】9.『消費者金融ずるずる日記』加原井末路
- 【その他部門】10.『自分とか、ないから』しんめいP
- 【総括】
【小説部門】1.『屍鬼』小野不由美
漫画になったりアニメになったり、幅広く人気を得ている作品。
人口わずか千三百人の山村、外場村。
死者を土葬するなど古い因習の残るこの村で起こる、ある夏の出来事。
村は死によって包囲されている。
そして、死は伝染する。
群像劇としても非常に面白い作品。
人間ではないものをどう捉えるか。
科学や理屈では説明できない、人智を超えた現象や存在が目の前に現れたとき、あなたはどうする?
【小説部門】2.『ヨモツイクサ』知念実希人
アイヌの人々が畏れ避けてきた禁域の森。
開発が始まると、作業員は行方不明に。
羆の仕業か、それとも未知の生物か?
7年前の神隠し事件との関連を探る物語。
ホラーなんだけど、確かにそうなんだけど、未知の生物よりも恐ろしい羆。怖すぎる。
若干トラウマになるレベル。
羆に食い殺されて死ぬのは絶対嫌だ。
この本からの学びは羆の捕食はエグいということと、人は簡単に死ぬことができないということ。
変な汗出てくる。
【小説部門】3.『罪の余白』芦沢央
高校生の娘の突然の自殺。
父子家庭で1人残された父は、娘の自殺に納得しきれず真相を調べ始める。
読んでいる間中苦しくて、途中で目を背けたくなる小説。登場人物誰の視点に立っても、負の感情ばかりを拾ってしまう。
茫然自失、浮遊感、現実味の無さ、焦燥、不安、後悔など。喪失感と悲しみだけでは収まらない様々な感情が駆け巡る。
踏み越えてはいけない境界線というのは案外低くて、踏み越えずに留まるかどうかは理性頼みだったりするんだよね。
【小説部門】4.『鈴木ごっこ』木下半太
借金のある男女4人が集められ、意味もわからず「鈴木さん」という家族を演じさせられる少し不気味な物語。
自分は何をやらされているのか?
それさえわからないのに誰も逆らうこともできないのは返せない借金があるから。
唯一の救いは本が物理的に薄いこと。
コンパクトにまとまっているのでサクッと読める。
【小説部門】5.『パッとしない子』辻村深月
小学校の女性教師と、国民的アイドルに育った元男子生徒の物語。
Kindleで読める短編。
こんなにも短い物語でこんなにも心を抉られるの凄い……さすが辻村深月さん。
読んでいると松尾先生と共に心臓がバクバクしてくるのは、似たような現象が現実にも起こり得るからだと思う。
自分自身の吹聴も、周囲の人たちの誇張も(両者無自覚も含む)、直接対話することなく誰かとの関係が知らぬ間に悪化してしまうことも…
コミュニケーションでこういった齟齬が起きることは早めに学んでおきたい。
一方で教師とはいえ完璧な人間なんてありえないのは当然で、しかしながら子供が大きな理想を求めてしまうのもまた必然のような気がして…
矛盾が酷い。
解決できない。
色んなことを考えさせられてしまったな。
スキマ時間に読めてしまう短さだしプライム会員の人だれでも読めるみたいだから漏れなく全員読んでみてほしい。
【ラノベ部門】6.『幼女戦記』カルロ・ゼン
解雇を言い渡した同僚に逆恨みされ、うっかり殺されてしまった神を全く信じないサラリーマンが、信仰を深めるために幼女という社会的弱者に転生させられ、第一次世界大戦っぽいものが勃発している世界でガチ戦争させられる物語。
内容の詳細は過去に熱く語っているのでそちらを参照してほしい。
動画まで組み込む熱弁ぶり。
私はアニメからハマって原作に行ったのでラノベだと思っていたら全然ライトじゃなくて尻込みした。
作者曰く、ラノベのつもりらしいのだが…
こんな哲学的なラノベってありなの??
1年間このシリーズにどっぷり浸かれたの最高に良かった。存在X万歳!!
こんな分厚いラノベ読めるか!!って人にはAudible(オーディブル)がめちゃくちゃオススメです。
15巻を心待ちにしています。
【ラノベ部門】7.『かくりよの宿飯』友麻碧
普通の人には見ることのできないあやかしが見える葵。
たった一人の肉親であり理解者でもある祖父を亡くした後、その祖父の借金のかたにかくりよへ連れ去られてしまう。
かくりよの宿「天神屋」の大旦那への嫁入りを拒絶し、得意の料理で借金返済に奮闘する物語。
こちらもアニメからハマったのだけど面白い。
ラノベって面白いよね、読み始めるときりがないけど。
私は恋愛ものが苦手なのでこの作品も恋愛要素は薄め(女性向けラノベにしては)。
メインはなんといってもお料理なのよ。
主人公の葵ちゃんがお料理の腕だけで生き残っていくようなストーリーなので、めちゃくちゃ料理する。
読むと自炊のモチベがとっても上がるんですね。
そしてうっかり夜中に読むと、飯テロ食らってとてもお腹が空くんですわ。
夜中におでん食べたくなったときにはどーしてやろうかと思ったぜ……
お料理好きの女性におすすめのシリーズです。
【その他部門】8.『「好き」を言語化する技術』三宅香帆
すごく感動したのに「面白かった」しか言葉が出てこない……!
え……これって私か???
面白ければ面白いほど語彙を失っていくよね。
頭が真っ白になる。
そして色んなことがぐるぐると脳内で回るんだけど、上手く整理できなくて吐き出せない。
自分の説明力じゃきちんと伝えられない気がして、何を言ってもちゃんと伝わらない気がして、結局は「面白かったからみんなも見て(自分で確認して)」で終わっちゃう。
でもそれじゃダメだって思ってる。
厳密にはダメなわけじゃないんだけど、自分はそれで終わらせたくないって思ってる。
だから長年こうしてブログを書いているわけで。
少しだけ反省して、残りは今後のモチベーションに繋がった。
本書で紹介されている「技術」部分は私も実践していることが多かった。
ただし、量が圧倒的に足りていないのだと(薄々わかっていたけど)思い知らされた。
心掛けていたことは間違っていないようなので、今後は量を増やす努力をしたい。
自分で書いた文章が少ないと、ガッカリするの未来の自分なんだよね……
自分の日記は自分が一番楽しく読むんだもんね。
【その他部門】9.『消費者金融ずるずる日記』加原井末路
私の好きな「日記シリーズ」なんだけどその中でも1番面白かったのがこれ(まだ全部読んだわけじゃないけどw)。
タイトル通り、消費者金融に勤める加原井末路さんの日記。
まずペンネームがいい。過払いの末路。怖すぎ。
加原井さんが日々業務でお金を貸したり貸したお金を取り立てたりする様子が語られている。
お金と人の人生は切り離せない。
だから、お金に行き詰まっているお客さんたちは人生に行き詰まっている。
借金に借金を重ねる人、現実から目を背ける人、毎回誰かに縋りつく人。
中には、生きてお金を返せない人も……
そして、そんな人達とばかり接しているとどうなるのか……
みんなも読んで体験してみてほしい。
読むとちょっとどんよりするw
【その他部門】10.『自分とか、ないから』しんめいP
東洋哲学としてインド→中国→日本の順に代表的なものが取り上げられているのだけど……
読んでビックリ、著者の文才に脱帽した。
難しいことをわかりやすく、且つ面白く書くっていうのは天才の所業だと私は思っている。
具体的には仏陀→老荘思想→親鸞/空海みたいな感じなんだけど(厳密には7人の偉人が取り上げられている)、東洋哲学をこんなに親しみやすく感じさせる文章を私は他に知らない。
仏陀の基本スペックをみんなも簡単に覚えられるよ。
実家→太い(王家)
職業→王子
年収→多すぎて測定不能
顔→多分イケメン(ギャルにお粥もらってた)
※マチアプ崩壊疑惑あり
なんか……活字を読んでるはずなのに漫画を読んでる気分になる不思議な本でした(褒めてる)。
【総括】
2024年は上半期がほとんど読書できずだったので、読書量が少ない年でした。
特に紙の本を読む時間が少なくて、内容も薄くなりがち……
それでも記録として、半期毎は無理でも年間ベストの10冊は選んでおきたい。
例年とは少し違う感じになるけれどそれもまた良し。
読み終わった本は69冊。
再読本は省いて、シリーズ物はまとめて…なんてやっていくと、本当に少ない中から選ぶ感じになってしまった。
まぁそんな年もあるよね。
2025年はもっとじっくり読書していきたいなと思ったり。
選書もじっくり、読むのもじっくり。
でもな……第1四半期はまた読書する時間あんまないんだよな……
なんかこう……読書用にまとまった時間を確保したい。
隙間時間に、細切れに読むんじゃなくて。
自分がなぜこんなにも時間に追われているのか、自分でもよくわからないこの頃。
そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。
お疲れ様でした!


