Daydream

全ては泡沫のごとく、ただ溶けて消えていくだけ。。。

『非課税のお金』に対する反応の違いで思い知ったお金のアレコレ


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『私は非課税のお金が好き』と、偶然にも2日続けて同じセリフを吐いた。それぞれ別の人間に向かって。

私のセリフを聞いた二人の反応があまりにも違いすぎた。

“普通”はどっちだ??

お金の常識・経済状況による差

これはどちらが良いとか悪いとかの話ではない。

私が偶然目にすることになった、同じセリフに対する2人の全く違う反応があまりにも印象深かったと言うだけのお話。

私は自分自身のことを棚に上げ、『これが階層による格差なのではないか』と他人事のようにぼんやりと思った。

因みに私自身は圧倒的マス層であるww

保有金融資産による階層分け

野村総合研究所が出している、保有金融資産による階層分けをご存じの方も多いと思う。

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保有金融資産による階層分け

by 野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)

CASE1.会社経営者のとある男性

久々に再会した彼を、Sさんと仮称しよう。

今回なぜSさんと久々に再会したかというと、Sさんが私を自分の会社で雇いたいと思い至ったからである。

会社と言っても極少人数でやっている小さなものだ。ただし扱っている商品は不動産(売買)なので、良くも悪くも動く金額はそこそこ大きい。

昨今のコロナ禍でも業績は好調のようで、事務所を任せられる人材が欲しいとのこと。

自分は事務所のことを気にせず外仕事に専念したいとのことであった。

 

Sさんとの付き合いは長い。

知り合ったのは私が女子高生の頃だ。

付き合いは15年を超える。

15年もあれば、人生では様々なことがおこるわけで、お互いの近況報告はいつも興味深いものが多い。

お互い明け透けになんでも話すのは、絶妙に保たれた距離感のせいに他ならない。

その時はSさんの仕事の話をしていた。もっと言えば、お金の話である。

不動産取引で動いたお金の話、経費の話、税金の話。

その流れで私がふざけて言ったのだ。

『私は好きだけどね、非課税のお金♡』

Sさんは『相変わらずだね』と笑った。

『君のそういうところ、いいと思うよ』と。

“非課税のお金”には色々なものがある。白いものも黒いものも、グレーなものも。

Sさんは私が“非課税のお金”として何を指したのかを察したようだった。

会話はそこから、“敢えて”現金でやり取りする取引の話へと流れていった。

 

帰りの車で、ふとSさんに聞いてみた。

『バイトとは言え今も事務の子雇ってるんでしょ?色々とその子に任せるんじゃダメなの?』

するとSさんは、バイトちゃんについて教えてくれた。

『年末にさ、忘年会やろうと思ったんだけどさ。

このご時世じゃん?結局できなかったわけよ。』

『まぁ、コロナ禍ですからねw』

『そうそうw

そんでね、今回は忘年会できなかったかわりにお小遣い渡したわけ。

俺のポケットマネーで。

美味しいご飯を食べさせてあげられなくてごめねって。

君だったらどうする??』

『え?足りないって言ってあと2万要求する』

即答した私にSさんは爆笑した。

『さすがだよw

そのバイトちゃんはね、“社長!多すぎます!!”って言って2万返してきたんだ。

1万円しか受け取らなかった。

そういう普通の子だから、彼女じゃダメなんだ。

簡単な事務作業を任せるくらいなら全然いいんだけどね』

Sさんの言葉を聞きながら、私は自分の人生を振り返った。

異常な人生を送ってきたつもりはないけれど、Sさんに言わせれば普通でもないという。

確かに私自身、色んな仕事でお金を稼いできたし、それと同時に、色んな方法でお金を稼ぐ人たちと関わってきた。

触れる常識の幅が、多分人より少し広かっただけだ。

最終的には“普通がイチバン”という結論に思い至り、“普通の会社員”という肩書を頑なに守っていて現在に至る。

CASE2.会社の先輩

Sさんと会った翌日は出勤日であった。

これはたまたま、本当に偶然なのだが、親しい会社の先輩とお金の話になった。

ここでは先輩をFさんと仮称する。

F先輩とは、親しいが故に日頃から色んな話をしていて、お金の話題もその1つだ。

貯蓄の話とか、株価の話とか。

某国立大学を卒業していて、女性にしては理系寄りなF先輩。

頭が良いのに時々抜けていて、私のような無礼な後輩とも仲良くしてくれる良き先輩である。

その日はたまたま、給与所得と税金の話になった。

真面目っぽい話題を不真面目に面白おかしく語るのがいつもの会話方式だ。

私はいつものふざけたノリで、『私は非課税のお金が好きですけどね』と言った。

一瞬自分でも “ん??” となった。

どっかで聞いたセリフ。

あぁそうだ。昨日も同じセリフを言った。無意識にまた同じ言葉が出てしまった。

ところが相手の反応は昨日とまるで違った。

F先輩はポカンとしている。

『非課税ならそりゃ嬉しいけどさ、そんなお金…、ほとんどなくない???』

今度は私がポカンとする番だった。

そうか、これがSさんの言う“普通”の反応なのだ。

私は昨日聞いたバイトちゃんの話を思い出した。

『宗教法人は非課税らしいですよ?教祖にでもなってみます??』

私がふざけて言うと、F先輩は笑って話題は別の方向へ流れていった。

有耶無耶にしておいた方が良いこともある。

お金の価値は相対的であるという当たり前の事実

当たり前なのだが、時々忘れそうになる。

そもそも相対かどうかなんて、他者と比較して初めてわかることだ。

自己完結して一人で抱え込んでいては、意識が薄れてしまうのは当然と言える。

他者と意識を擦り合わせることは案外大事なのである。

お金の常識…と言うか、お金に対する思想とでも言うべきか、そこは人によって明らかに差がある。

それでふと、冒頭に挙げた野村総合研究所の図を思い出したのだ。

表によると…

  • 超富裕層(資産5億以上) 0.16%
  • 富裕層(資産1億以上) 2.3%
  • 準富裕層(資産5000万以上) 6.33%
  • アッパーマス層(資産3000万以上) 13.18%
  • マス層(資産3000万未満) 78.04%

となる。

では一般的に、自分の知人を10人思い浮かべた場合…

10人中8人がマス層、1人がアッパーマス層、残りの一人が準富裕層(or富裕層or超富裕層)になるのかと言えば、そんな風にはならない場合が圧倒的に多いはずだ。

マス層の人間が思い浮かべた知人は10人中9人~10人がマス層である確率が高い。

極端に言えば、マス層の人間と超富裕層の人間がお近づきになることはほぼ無いのである。

人は同じ階層(若しくは近い階層)の人同士でコミュニティを作る。

そして常識とは、そのコミュニティ内で構築されるものだ。差があって当然である。

私も、昨日聞いたバイトちゃんも、F先輩も、同じマス層の人間だ。

そこに差はない。

けれど10人の知人を思い浮かべた時、バイトちゃんとF先輩は10人中10人がマス層であるのに対し、私が思い浮かべる10人の中にはアッパーマス層以上の人たちが数人含まれている。

“普通”とか“普通じゃない”とか言うとなんだか偏見みたいになるけれど、こう考えれば大した差ではない。

私は少し知人の幅が広く、日頃から色んな価値観に触れる機会が多いだけ。

それだけである。

解決しました。