Daydream

全ては泡沫のごとく、ただ溶けて消えていくだけ。。。

読了すると精神に異常をきたす小説を読了した【ドグラ・マグラ】夢野久作


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本日は、ドグラ・マグラについて語る第二弾。

前回の記事はコチラ

 前回に引き続き、がっつりネタバレありでいきます。

ドグラ・マグラをまずは自分で読みたい人」は読まないでください。

ドグラ・マグラの内容を理解できた範囲でまとめてみる

ほぼほぼ理解できてないと思うけれども。

この小説に限っては細かいことを気にしたら負けなのでサックリ進む。

若林博士登場

主人公(と思われる)“私”の前に突如現れた若林博士。

彼がやったことは、主に4つ。

1つ目 過去の事件について語る

とある青年が、美しい従姉妹と結婚することになった。

しかし結婚前夜、青年は少女を絞殺。更には少女の遺体の写生をしていた。

犯行動機は不明。

また、正木博士と若林博士の見立てによると、青年に事件を起こさせた黒幕がいるらしい。

犯行動機や黒幕の正体を明かすためにも、事件の生き残りである青年の、記憶の回復が不可欠とのこと。

だから自分の名前を自力で思い出せ、というのが若林博士から“私”への指令。

2つ目 “私”の身なりを整える

“私”の記憶を取り戻すための実験を始める、と宣言した若林博士。

過去と関係の深いものを順番に見せていけば、記憶を取り戻すのでは?という試みを開始。

まずは散髪屋を呼び、髪を切らせる。恐らくは事件当時の髪型。

そして風呂。アカもフケも綺麗サッパリ。

仕上げに大学の制服を着せる。

そうして鏡に映った自分の姿を見て、1番驚いたのは“私”自身。

病室内で発狂しながら自身を撫で回していたときは、三十前後の髭武者で人相の悪い風采を思い浮かべていた。

ところが、鏡に写った自分は二十歳前後の青年だった。

若林博士の言葉を借りるなら、柔和で、頭脳明晰な青年である。

3つ目 絞殺された従姉妹との対面

精神病科6号室。

“私”の部屋の隣に入院している、美しい少女との対面。

目の前の、眠ったままの少女について若林博士は尋ねた。

「……この方の……お名前を……御存じですか」

しかし“私”にはわからない。

「……それでは……この方のお顔だけでも見覚えておいでになりませんか」

“私”の返事は先程と同じであった。

「……それでは……申します。この方は、あなたのタッタ一人のお従妹さんで、あなたと許嫁の間柄になっておられる方ですよ」

しかし“私”は、何を言われても戸惑うばかりで何も思い出すことができない。

4つ目 正木博士の残した資料等を開示

※こっからが長い※

細かいものを省いたとしてもめちゃ長い。

  1. ドグラ・マグラ精神病者の製作物)
  2. キチガイ地獄外道祭文(一~十)
  3. 地球表面は狂人の一大開放治療場
  4. 絶対探偵小説 脳髄は物を考える処に非ず
  5. 胎児の夢
  6. 空前絶後の遺言書

特にキチガイ地獄外道祭文と空前絶後の遺言書はあまりに長く長過ぎて、この『ドグラ・マグラ』という小説の大半を締めていると言っても過言ではない。

若林博士、いつの間にか消える

“私”が真面目に正木博士の遺言書を読了すると、

 

「どうだ……読んでしまったか……」

 

若林博士の声………かと思いきや、

いつの間にか“私”の目の前にいたのは正木博士であった。

 

 

えっ……??Σ(゚Д゚)

 

 

アンタ死んだんじゃなかったん……………?????

 

今まで長々と読んでいたアンタの遺言書とは一体………???

 

主人公びっくり。

読者もびっくり。

 

 

えっ……??Σ(゚Д゚)

 

正木博士、ついに語り始める

ここからがクライマックス(多分)。

正木博士、ついにこれまでのことを語り始める。

大どんでん返し(?)

本書において、唯一『探偵小説』っぽいところ。

1つの出来事も、誰の視点で見るかによって事実が微妙に異なってくる。

正木博士、若林博士、呉千世子の間に何があったのか。

呉家の男子を狂わせる絵巻物に隠された、最大の秘密とはなんなのか。

主人公である“私”の正体がついに明らかに……なるのか…??

ん…??

主人公…“私”で合ってるよね?あれ…??

 

最後の最後まで、読者を迷宮のど真ん中にブチ込んで放さない本書。

ぜひ皆様ご一読ください。

 

そして私に解説して。。。