限られた自分の時間に多くのことを詰め込みすぎて、
ある時ふと、物凄い疲労感に襲われることがある。
何も彼もが手につかなくなって、
持っている一切を手放したくなる。
雑踏の中立ち止まってみて周りを見渡すと、そこは知らない人ばかり。
知らない表情で、知らない服装で、知らない方向へ、歩いて行く人ばかり。
自分のしていることに意味はあるのか。
必然は本当にあるのか。
無意味に全てがただ流れている気がして。
何故此処に、私は存在するのか。
そんなことをふと思う。
道行く人、知らない人のこの流れを
遮ってみたい衝動に駆られる。
何か変わるだろうか。
私が。周りが。世界が。
溢れる喧騒も、零れ落ちる彩りも、
全てを感じることが出来るだろうか。
いつか。
いつかきっと。
瞳をそっと閉じ、静かにただ願った。