Daydream

全ては泡沫のごとく、ただ溶けて消えていくだけ。。。

バレエの発表会を終えて


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2024年6月某日。

半年近くかけて準備してきたバレエの発表会を、無事に終えることができました。

とても良かった。とても楽しかった。とても充実していた。とても幸せでした。

想像していたよりも圧倒的に素敵な1日となりました。

せっかくなので記録に残しておこうと思います。

人生の思い出に残るバレエの発表会

正直言ってとても辛かった。とてもキツかった。

いい年こいて、家で一人で泣いたりした。

 

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会社員としてフル勤務しながらリハーサルに参加する日々。

心も身体も追い込まれて、泣いてしまうほどしんどかった。

時間もお金も、労力も体力も精神力も、注げるものはすべて注ぎ込んだ。

だからこそ本番当日は、とても素晴らしい1日になったのだと思います。

準備期間から含めて全部、私の人生の良き思い出となりました。

この年になってもまだ、こんなにも人生を充実させることができるのだと、自分でも驚いたくらいです。

本番当日・舞台で踊ること

準備期間はとてもキツかったけれど、本番当日のキツさも中々のものでした。

開演は夕方。

けれど楽屋入りは朝の9時。

たった1度きりの本番が始まるまでに、踊れるだけ踊らねばなりません。

場当たり、ゲネプロ。

確認に次ぐ確認。

トウシューズを脱ぐ暇もなく、開演時間が近づく頃には既に疲労と足の痛みが。

え?この状態で本番踊るの??既にめちゃくちゃ足が痛いんだが??

しかもなんか…ゲネでトウシューズ潰れたっぽい…!?(汗

まさかの冷や汗を流しつつ焦りを感じつつ本番を迎える羽目になってしまいました。

よく言えばそのせいで、必要以上に緊張する余裕さえありませんでした。

兎にも角にも、幕が開きお客さんの前に立ってしまえばあとは踊るしかない。

痛みも焦りも緊張も、何もかもが吹き飛びます。

後悔は明日すればいい。

今は足が壊れてでも踊りたい。

学生時代、陸上の大会に出ていた時と同じ感覚でした。

もう二度と走れなくなってもいいから、どうしても今日結果を出したい。

そうでなければ積み重ねてきた日々が無駄になってしまう気がして…

文字通り全身全霊で本番を全うしてしまう悪癖は10代の頃と変わっていなかったです。

そう考えると私の人生、大半で足を異常に酷使してきました。

忍耐強くていい子ですね、私の足。

余談ですが以前、格闘技をやっている人から「君の足は人を●せる」というお墨付きを頂いたことがあります。

酷使してきた分、脚力が異常に強いのです。

素手は無理でも素足なら●れる!?

不測の事態が起こったときにはこの足を凶器に生き延びようと思いました。

 

開演時間になり幕が上がった瞬間の驚きは、多分一生忘れないと思います。

客席にお客さんが……

 

 

めっちゃ沢山いた(゚д゚)!

 

 

え???

 

 

私の想像と違う……

 

私はもっとこう…スカスカな客席を想像していた。

だってただの、(こう言っては失礼かもしれないけど)個人の先生がやってる小さなバレエ教室の発表会だし…

いくら無料とはいえ、わざわざ見に来てくれる人ってそんなにいないのでは?と思っていました。

しかしながら1階席の中央ブロックはみっちり人で埋まっている…

緞帳が上がった瞬間、お客さんたちが拍手してくれたのですが凄い迫力でした(客席がw)

私は……もっとまばらなものを想像していた……

そもそも最初に会場が決まったとき、キャパが大きくてちょっと驚いたのです。

いい意味で予想を裏切られ、開幕の瞬間にとても動揺しました。

私は集客にあまり貢献できていなかったので、先生や他の生徒さんたちの賜物です。

本当に頭が下がります。

次回は私も集客に貢献しなきゃと決意を固めました。

お客さんが沢山いた方が舞台は盛り上がるもんね。

趣味としてのバレエ

大人になってバレエを再開して、いつの間にか6年が経ちました。

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5年前の目標は、「もう一度トウシューズを履きたい」でした。

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4年前にはバレエシューズでヴァリエーションを1曲、舞台で踊ることができました(全く思うように踊れず、自分の下手さ加減に惨敗し絶望しました)。

コロナ禍に色々とあって師事する先生を変え、新しいバレエ教室に移りました。

もうこのままバレエを辞めてしまおうかとも悩んだ末の選択でした。

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個人の先生がやっている、開設されてまだ1年の、小さなバレエ教室です。

なんだかんだ楽しくレッスンを受けながら1年が経過した頃、発表会開催の話が持ち上がったのです。

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結果的には今回その発表会に、トウシューズで出演することができました。

しかも幕物だけでなく、ヴァリエーションを踊らせてもらうこともできたのです。

こうして振り返ってみると、少しずつですが着実に前に進んでいると思います。

4年前の惨敗&絶望を活かすこともできたと思うし、あの頃よりは上手に踊れたと思います。

当時の練習動画も残っていますが、直視するのが不可能なくらい悲惨なものです。

現在の練習動画は我慢すればどうにか直視できて、自分でも改善点をあれこれ考えられるくらいにはなりました。

今とは師事している先生が違うのですが、今だったらどんなアドバイスを頂けるのだろう?と思いを馳せたりします。

この6年間、「楽しいから」というたったそれだけの理由で、バレエに様々なコストを払い続けてきました。

そうして払ったコストの分だけ、楽しさが日々増していると感じます。

これが大人の趣味の醍醐味かもしれません。

本番直前の1週間は緊張で本も読めなかった

本番当日は「今日が本番である」という実感を中々得られなかったのに、直前の1週間はなぜか当日以上に緊張していたように思います。

もうすぐ本番。

もうレッスンはない。

次は本番。

どうしよう…

そんなことをグルグル考える日々でした。

そして思い出すのは、4年前に惨敗し絶望した記憶。

一人で舞台に立ち、一身に客席からの視線を受け、その中で踊らなければならないこと。

私の動きだけけに、お客さんが集中すること。

踊りたい気持ちと、それに対する恐怖の葛藤。

気持ちが落ち着かず、読書にも集中できない日々。

暇さえあれば本を読む生活のはずが、本を読む暇があるなら自分の踊りをどうにかしろという思考に変わりました。

とはいえ通勤電車で突然踊りだすわけにもいかずw

結果、ずっとリハーサル動画を見続けることに。

暇さえあれば最後のリハ動画を繰り返し再生し続け、ずっと動画を見続ける1週間でした。

そして私が思ったのは、これは直近の1週間だけじゃなくてもっと早くやっとけよという…w

せっかく毎回撮影してくれるリハ動画、もっと早い段階からこれくらい食い入るように毎回見ていれば、きっともっと踊りが向上したはず…

やれることは全部やったつもりになっていても、まだまだ頑張れる余地は残されていたんだなぁ…と思いました。

これは次回(あれば)に向けての改善点ですね。

減量と筋肉

体型的には元々細身な方ですが、それはあくまでも日常生活における水準なのですよね。

バレエダンサーというのは、なぜああもみんな激細なのか…

それでいて筋肉はちゃんとついているんだから驚くばかりです。

現代では多少体型基準が緩くなったとはいえ、それでも一流のダンサーはやっぱり細い。

これは完全に好みの問題なのですが、私個人はやはりきちんと減量しているダンサーに美しさを感じます。

苦難を乗り越えてでも美意識にこだわる気概に惹かれるのです。

太っているよりは痩せている方が、手足が相対的に長く見えるのも事実。

そして何よりも、お姫様は華奢で繊細な方がお客さんは感情移入しやすくなり、感動してくれます。

バレエとはおおよそそういうものです。

ルッキズムの塊ですね。

本番に向けて「できることは全部したい」と思う私なので、身体づくりも意識しました。健康を害さない程度に。

しかしそもそも、発表会準備が始まってからは生活がハードすぎて勝手に痩せていく。

どんだけハードな生活してんだよって感じですが、そもそもバレエ自体がめちゃくちゃハードなので。

常に全身の筋肉を使うのです。

それを仕事しながら週3。

休日は1日中踊り続け、ろくに睡眠もとれないまま翌朝出社する日々。

疲労と睡眠不足による吐き気をこらえながら、レッスンに参加したり出社するのは本当に辛くて、嫌でも痩せていくってもんです。

朝6時半に鳴る目覚ましの音がトラウマになるくらいw

食事を減らそうとしなくても、疲労で食べる気が失せるんですね。

食べる時間があるなら寝たいと思う日も多々ありました。

適度な運動は健康にいいはずですが、ここまでくると過度な運動で不健康な気がします。

ネックはどう考えても仕事。

仕事のせいで休養時間を確保できないのが問題で、ニートになれない自分を呪いました。

しかしこのレベルで運動していると、筋トレなんぞしなくても勝手に筋肉がついていきます。

腹筋・背筋共にまぁまぁなレベルになり、周囲の人にも褒めていただけました。

大人になってからバレエを始めた入門クラスのお姉様にも「何か(レッスンとは)別でトレーニングしてるの?」と聞かれました。

「してないですよー」と答えたのは謙遜ではなく真実で、そもそも経験者クラスはレッスン(リハーサル)量がめちゃくちゃ多かった。

入門クラスの3倍以上あった(^^;

参加者は全員社会人なので、言うなれば自由参加。

しかし私は、先生が組んでくださった日程全部に参加しました。

お陰様でヘロヘロ、ボロボロです。

仕事との両立キツすぎ問題。

でもこんなにたくさんレッスンを受けさせてもらえる機会なんて滅多にないし、

踊る以外に上達する方法なんて知らないし、

のめり込むと手の抜き方がわからなくなる私はレッスンまっしぐら。

仕事の調整で職場の人たちにも協力して頂いたので感謝ばかりです。

そんな感じでカツカツに踊り続けていたので、別でトレーニングする余力なんてもちろん無く…

腹筋も背筋もレッスンだけで成長した次第です。

いつもやっていたストレッチさえする余裕がなくなって、柔軟性に関してはむしろ衰えた気がしました。

発表会が終わり通常レッスン(週1回・90分)に戻った今、再び自宅ストレッチを再開しております。

筋膜リリースとストレッチ、やはり大事なんだな…

そこを疎かにしてレッスンばかり増やしても身体は柔らかくならないというのは意外な発見でした。

足の怪我について

バレエに怪我はつきもの。

とは言え痛い。とにかく痛い。

10代の頃の私がなぜバレエを辞めたのか、嫌でも思い出させられました。

バレエシューズで踊っている分には健やかなんですけどね。

やはり怪我の大半はトウシューズが要因なのだと思います。

「つま先で立つ」なんて、明らかに不自然な行動ですしね…

豆ができて潰れるのも痛いし、指の形が歪むのも痛い。爪が割れるのだって痛いです。

でも今回1番痛かったのが爪下血腫です。

爪の中で出血し、血が溜まって、爪が真っ黒になります。

炎症を起こして指先がパンパンに腫れ、足を地面につけないほど痛みました。

さすがに医者に駆け込みました。

そもそも巻爪なのも敗因の一つ。

薬を出してもらい、爪の切り方とテーピングの巻き方もレクチャーしていただきました。

テーピングの巻き方に関しては調べまくって試行錯誤も繰り返し、かなり上達したと思います。

それでも踊る限り負担はかかり続け、出血は一度では収まらず、血腫が膨れ上がり親指の爪が歪みました。

グロいー。

もしも本番前に爪が剥がれたらトウシューズは履けないな…なんて思っていましたが、なんとか本番までは耐えてくれました私の爪!さすが…!!(今はもう剥がれてる)

完全に剥がれてしまえばそんなに痛くはないですが、剥がれそうで剥がれきらないときは流石に痛いです。トウシューズも無理です。

今はもう綺麗な爪が5ミリくらい生えてきたので、このまま順調に伸びてくれれば健康なつま先に戻るはず。

そして今後は最初からテーピング必須にすれば負傷が軽減されるはずです。多分ですが。

人はこうやって学習していくのだ。

今後について

燃え尽き症候群のようになってしまったのは仕方ないのかなーと思います。

実際に燃え尽きるほどやったので。

読書はすぐに再開したけれど、ブログは急には再開できず…

暑さのせいで心身ともに疲労しているのもあり、文章を書くほどの気力が中々確保できません。

しかしいい加減再開せねば!書きたいことばかりがどんどん溜まってしまい、それはそれでストレスです。

書けばスッキリできる。それだけはわかります。

もしまた発表会が開催されるなら…また出たいです。

そのためにも、通常レッスンに今まで以上に気合が入ります。

「本番」があると、レッスンへの向き合い方が全然変わってきます。

「改善したい」という意欲に大きな差が出るのです。

現在通常レッスンを増やそうか検討中なのですが、その話はまた後日…

 

そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。

お疲れ様でした!